ようこそ。京都 D-Schoolへ。
本ウェブサイトにて、京都D-School2013の講座の一部をe-Learningで学習できます。

基礎的理解を得る

1. イノベーションとは

イノベーションとは、「経済価値及び社会価値をもたらすあらゆる改革行為であり、技術革新とは限らない。」
山口栄一同志社大学大学院教授が提唱している「イノベーション・ダイヤグラム」(図)によって、イノベーションのプロセスを知の創造(演繹的思考)、知の具現化(演繹的思考)、回遊的思考の3軸で紐解きます。

“回遊的アブダクションをすることがイノベーションを興すことに最重要だと言う事を認識し、回遊的アブダクション力を養ってもらいたい”という内容で、本プログラムで学ぶべき方向性/最終目標を認識して頂きます。

イノベーションダイアグラム
(開講記念講演Ⅰ「イノベーションの2つの鍵:回遊と創発/山口栄一氏」より)

2. 仮説のマネジメント

仮説のマネジメントとは、大江建氏(早稲田大学経営専門大学院教授:実験経営学)が長年ご提唱されている新規事業の推進のための手法です。
①仮説を作り、②仮説を検証して、③仮説を管理する――と言う三つのプロセスを繰り返すことで、不確実性の高い新規事業やビジネス環境に対応する方法です。

仮説のマネジメントについて概要を理解し、以降行うワークショップやビジネスモデルの実践に活用ください。

この講義は近年言われているリーンスタートアップやリーンローンチパッドに10年以上先んじている大江先生の理論を基に、リーンローンチパッドでSteve Blank氏が提案されている顧客開発の為の仮説出しとその検証のプロセスを用いて、ビジネスモデル構築プロセスを体感頂くことを目的としています。

事業推進の仮説のマネジメント

(開講記念講演Ⅱ「仮説のマネジメント/大江建氏」より)

ビジネスモデルをデザインする

本プログラムでは、3つのツールを利用します。
ワークショップなどで紙の上で作ったビジネスモデルは、ビルの外に出て顧客にインタビューすることで仮説と検証を繰り返すこととします。

(1) ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスとは、ビジネスに必要な要素を9つのブロックに分割し1つのシートに落とし込むものです。ビジネス全体の整合性(バランス感覚)を養いながら、キャンバスを一覧するだけで「どんなビジネスなのか?」を理解することができると言えます。またビジネスモデルのスナップショットと言えるものなので、仮説検証を繰り返し、常にキャンバスを添削・刷新することで実践的なビジネスモデルへと成長させていくことを推奨しています。

ビジネスモデルキャンバス
(本講座「ビジネスモデルのデザインとパターン/小山龍介氏」より)

(2) アトリビュート分析

商品やサービスが持っている特性と、顧客ニーズ・顧客セグメントを照らし合わせ分析するツールです。商品の特性が、顧客にとって肯定的特性か、否定的特性か、中間的特性かを分析することで、以後のビジネスモデルをどのように変更するのか、判断基準を与えます。また競合となる商品・サービスの特性を分析することで、自身のビジネスモデルの特異点を洗い出すことが出来ると言えます。

AttributeMap
(本講座「顧客インサイト実践Ⅰ:アトリビュート分析/岡田康子氏」より)

(3) 価値要素採掘マップ

価値要素採掘マップとは、商品やサービスなどの持つ価値を掘り起こし、その価値を顧客の感性に訴えかけるようなメッセージ(感性情報)落とし込み、届けるための実践ツールです。
※価値要素採掘マップ(c)小阪裕司 & 株式会社オラクル

ValuePropositionMap
(本講座「顧客インサイト実践Ⅱ:価値要素採掘マップ/小阪裕司氏」より)